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「うちだけのアプリ」が、その日のうちに ― AIにアプリを注文してみた【実演】

先に、今日の結論を置いておきます。

この記事の最後に、アプリがふたつ置いてあります。 ひとつめは、朝の持ち物確認をする「もちものチェッカー」。この記事を作る過程で、人間が ゴールをひとこと伝えただけ で、AIのチームが設計し、組み立て、検査して完成させたものです。かかったのは、その日のうち。ふたつめは——その後の「追加注文」から生まれました。それは後ほど。読み終わる頃には「アプリは作るものではなく、注文するもの」という感覚が、すこし分かっていただけると思います。

以前の記事で「システムは業者に頼むもの——それ、もう古いかもしれません」と書きました。今日はその続編です。あのときは「AIに相談できる」ところまでをお見せしました。いまのAIは、相談のさきの、製作まで やるようになっています。ほんの少し前まで上級者の技だったことが、いまでは中級——いえ、それ以下の頼みごとになりました。

🙂

朝の送り出しのとき、持ち物の確認がいつもバタバタで。チェックリストのアプリを探したんですが、広告だらけだったり、字が小さかったり……。「うちの朝」に合うアプリって、無いんですよね。

🤖

探しても無いなら——作りましょうか。今から。ご注文は、欲しい暮らしをひとこと言っていただくだけ。設計も、組み立ても、検査も、私たちAIチームの仕事です。

人形劇の舞台で、注文書を掲げた漁師の人形が「ゴールはこれじゃ!」と言い、せっけい係・くみたて係・けんさ係の名札をつけた3体のAIさんが大きなスマホの大道具を組み立てている図
▲ 第三幕「アプリのちゅうもん」――人間はゴールを決める。あとはAIチームが回す(イメージ図)

人間のする仕事は、この一言だけ

今回、実際にAIへ送った注文がこちらです。これが、人間側の仕事のほぼすべてでした。

実際の注文(原文) 朝の持ち物確認を、指一本でできるアプリを作ってください。「通所の日」「通院の日」「おでかけ」でリストを切り替えられて、大きなボタンでチェックできて、全部そろったら褒めてくれるもの。チェックは日付が変わったら自動でリセット。字は大きく。データはスマホの外に送らないでください。

専門用語は、ひとつも入っていません。「何ができてほしいか」と「何をしてほしくないか(データを外に送らない)」を、暮らしの言葉で言っただけです。

ここからAIチームが動く ― 設計、組み立て、検査

注文のあと、何が起きたか。舞台裏を配役つきでお見せします。

せっけい係 が、まず注文を仕様に翻訳します。「リストは3種類・切り替え式」「ボタンは指一本で押せる大きさ」「全部そろったら『よし、出発!』と表示」「日付が変わればチェックだけ消える」「保存はスマホの中だけ」——人間の一言が、作れる形の箇条書きになります。

くみたて係 が、それをプログラムにします。今回のアプリは約300行。人間がこの分量を書けば半日仕事ですが、AIは数分です。

そして今回いちばんお見せしたかったのが けんさ係 です。組み上がったアプリを実際に動かして、粗探しをします。今回、実際に見つかった指摘はこうでした。

  • 水筒の絵文字が、機種によって別の道具に見える → 別の絵文字に差し替え
  • 説明文に誤字(「毎朝じぶんでリセット」→「自動でリセット」に修正)
  • 「昨日のチェックが今朝も残っていないか?」→ 日付を一日前に偽装してテストし、ちゃんと消えることを確認

大事なのは、この 「作る→動かす→直す」のループが、勝手に回る ことです。人間は途中、出てきたものを見て「ここはこうしてほしい」と言うだけ。プログラムを1行も読まなくても、注文主が務まります。

追加注文 ― 「買い物版も、たのむ」

実はこの記事、下書きの段階で編集部からこんな追加注文が入りました。

持ち物チェッカーも良いけれど、買い物チェッカーが良いのでは。出かける前に「買うもの」を決めておく習慣は、無駄な出費をおさえることにもつながる。行き先を「スーパー」「コンビニ」……のように切り替えられると面白い。

AIチームがしたのは、リストの中身と言葉の入れ替えだけ。ほどなく 「かいものチェッカー」 が完成しました。行き先はスーパー・コンビニ・ドラッグストアの3つ。かごに入れるたびにチェックして、全部そろったら「よし、おかいけい!」。決めたものだけ買う——いちばん身近な節約の道具です。

ここに、アプリを“注文する”時代のいちばん面白いところが表れています。ふたつ目からは、さらに速い。一度できた道具は、「うちの場合はこう」というひとことで、いくらでも姿を変えられるんです。

できあがった2つ、さわってみてください

インストールは不要です。下のカードを押せば、その場で動きます(スマホで開くのがおすすめです)。

よく使う方は ホーム画面に追加 しておくと、普通のアプリと同じようにアイコンから使えます(iPhoneは共有ボタン□↑→「ホーム画面に追加」、Androidはメニュー⋮→「ホーム画面に追加」)。一度開けば、電波のない場所でも動きます。リストの中身は「リストを編集」から自由に変えられて、データはお使いの端末の中にだけ保存されます。

正直な注釈 ― 万能ではありません

夢のある話のあとには、正直な線引きを。

  • 大きな仕組みは、今も専門家と。 事業所全体の業務システムや、お金・記録を扱う仕組みは、設計や安全の確認に専門的な目が必要です。「その日のうち」で済むのは、今回のような身の回りの小さな道具まで。
  • 個人情報を入れるアプリは、慎重に。 今回のアプリが持ち物の名前しか扱わないのは、わざとです。利用者さんの名前や記録を入れる道具は、個人情報の線引きを確かめてから。
  • AIの作ったものも、検査してから。 けんさ係がいても、最後に「ちゃんと動くか」を自分の目で確かめるのは注文主の仕事です。ここは鵜呑みにしないの世界と地続きです。

「作ってほしいアプリ」、ありませんか

道具は、使う人の暮らしの形をしているのがいちばんです。そして今、その形に合わせて作ることが、これだけ安くなりました。

「うちの現場に、こんな小さな道具があったら」——そんな種があれば、お問い合わせフォームから教えてください。次の「教えてAIさん」で、第二作の注文をお見せできるかもしれません。

ひとこと: 「アプリを作れる人」の定義が、変わりつつあります。プログラムを書ける人、ではなく、欲しい暮らしを言葉にできる人。それなら、現場のみなさんはとっくに「作れる人」です。

あわせて読みたい:「システムは業者に頼むもの」——それ、もう古いかもしれませんチラシの挿絵、1行で描いてもらう ― フリー素材を探す旅の終わり

「こんなこと、パソコンやAIでできる?」というギモンがあれば、お問い合わせフォームからぜひ教えてください。次の「教えてAIさん」で取り上げるかもしれません。

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