前回、旅の写真と一言メモから「てつどう倶楽部新聞 創刊号」ができました。かべ新聞は読む思い出です。でも、現場にはこう思う場面がありますよね。
🙂「文字を読むのが得意でない仲間にも、あの日の楽しさを届けたいのよね」
そこで今回は、同じ材料から聴く思い出を作ります。材料を一度集めておけば、新聞にもラジオにもなる——それがこの連載の種明かしです。
この記事は、特集「道具箱で、あそぶ ― 道具は、そろった。さあ、あそぼう。」(全2回)の第2回です。今回の道具:ノート——Gemini Notebook(旧NotebookLM)の音声概要。
- かべ新聞編集部 ― 旅の写真が、その日のうちに新聞になる
- 思い出ラジオ局 ― 同じ材料が、こんどは番組になる(この記事)
音声概要 ― 資料を「番組」にする機能
Gemini Notebook には、入れた資料をもとに ふたりのパーソナリティが語り合う音声番組 を作る機能があります(音声概要)。スライドづくりの回で「ソースに入れたものから作る」道具だとご紹介しましたが、作れるのはスライドだけではないのです。
手順は3歩です。
- Gemini Notebook で新しいノートブックを作る(名前は「てつどう倶楽部ラジオ」にしました)
- ソースに材料を入れる——今回は、前回作った新聞の文章版(Googleドキュメント)とメモの2本
- 音声概要を、日本語で注文する
実録・1本目 ― 旅番組のつもりが、経営セミナーに
ここからが実際にやってみた報告です。最初は軽い気持ちで「明るい旅番組ふうに」とだけ添えて注文しました。数分後にできあがった番組のタイトルがこちら。
「鉄道クラブのメモこそ最強の組織論」——18分9秒。
……旅番組では、ない。聴いてみると、ふたりのパーソナリティが「切符を事前に確認する段取り力」「順番を守る集団の規律」を大まじめに分析する、立派な経営セミナーでした。旅の楽しさはどこへ。
これは失敗ですが、良い失敗です。カスタム指示の回でお話ししたことが、そのまま起きました——注文を付けないと、AIは資料を「分析」したがる。メモに「順番を守って全員が体験できた」と書けば、そこから教訓を掘り出してしまうのです。
直しの注文 ― 番組の企画書を渡す
そこで2本目は、番組の企画書のつもりで注文を書き直しました。
コツは3つ。番組名と性格を最初に宣言する(楽しい旅の思い出ラジオ)、やってほしくないことを名指しで禁じる(組織論・教訓・分析はしない)、そして長さを注文する(短く)。
2本目は 6分58秒。ちゃんと旅番組になりました。実物をどうぞ。
聴くときの心得
- 語りの中身は、うのみにしない。 AIの語りには言い間違いが混ざることがあります(自信満々にまちがえる)。今回の番組にも、漢字の読みが「ん?」となる箇所がいくつかあります——そこも含めて「AIさんに作ってもらった感」と思って楽しむのがこの企画。記録の正本は新聞と元のメモのほうです
- 個人名は材料に入れない。 前回と同じ線引きです(個人情報の線引き)。番組の中で仲間の名前が読み上げられない作りにしておくのが安心です
使いどころ
- 旅の帰りの車内で、みんなで聴く(その日のうちに番組になります)
- 次回ミーティングの導入に流して、「次の旅」の相談へつなぐ
- 文字を読むのが得意でない仲間や、ご家族への活動報告に
かべ新聞(読む)とラジオ(聴く)で、同じ思い出に2つの入り口ができました。鉄道倶楽部の本物の旅でも、みなさんの事業所やご家庭の行事でも——材料フォルダを1つ作れば、編集部と放送局が同時に開店します。
これで特集「道具箱で、あそぶ」の2回はおしまいですが、道具箱の遊び方はまだまだあります。「うちの現場でこんな遊び方はできる?」というギモンは、お問い合わせフォームからぜひ教えてください。次の企画になるかもしれません。